公開:2023.01.31 01:29 | 更新: 2023.09.28 10:26
開催日:23年1月29日
「謎の物質『ウーブレック』を調査せよ!~科学者は何をする人なの?~」を開催しました。
カリフォルニア大学考案のGEMSのプログラムは当館2回目の開催でした。事前予約制・先着順でのご案内で、ご案内開始後すぐに席が埋まってしまいました。
この「ウーブレック」は、銀河系にある「ウーブレック星」から探査機によって採取された謎の物質という設定。
みんなは世界から集まった宇宙科学者で、この「ウーブレック」の性質をみんなで確かめ、科学会議を行い、その「ウーブレック」星に向かう宇宙船を設計して発表する…というミッションでした。
いつもと違う水のおもしろ実験にみんなドキドキの様子。でもところどころ差し挟むファシリテーターからの問いかけにもしっかり答えてくれました。
さあ、お待ちかねの「ウーブレック」が各テーブルに配られます。すでにテーブルごとに用意しておいたお玉やミニまな板と木製ミニ包丁、スーパーボールなどなどで「ウーブレック」の性質を確かめていくみんな。
助手が耳をそばだてていると
「水から出したら固くなる」、「手で取ったあと手を開くとウーブレックが流れる」「楽しい」「力を強くしたら固まって、力を弱くしたら液状にドロドロになる」「新かんかく」「下の方は固く、上の方は液のようになっている」「すぐもとのかたちにもどる」「軽いものはうかんで重いものはしずむ」「時間が経つと粉状になる」…
挙げきれないほど性質を見つけてくれました。
次に科学会議の時間です。
出てきた意見をもとにチームで「それが本当にウーブレックの性質といえるかどうか?」を話し合い。この会議の目的は誰が正しいのか決めることではありません。真実を発見し、できるだけわかりやすく、もれなく完全に表現すること、が目的の会議です。
みんなは科学者の視点で、話し合いながら今回の参加者全員が同意できる「ウーブレック」の性質として、
「普段は液体。力を入れると固くなる。液体にも固体にもなる」が「ウーブレック」の性質であると決まりました。
この会議を受けて、次のミッション「『ウーブレック』を採取する宇宙船を設計し発表する」に移ります。
動力は…エンジン?どんな仕組みでウーブレックを採取する?どんな形の宇宙船だったら離着陸できるだろう?
どんな宇宙船をつくったら液体にも固体にもなる「ウーブレック」に覆われている星で「ウーブレック」を採取することができるか、みんなで知恵を絞ります。
話し合いが白熱するチームも、違う意見を出して他のみんなをハッとさせる子も、まず描き出しながら考えを深めていくチームもありました。
さあ、考えた宇宙船をチームごとに発表です。
みんなに前に出てきてもらって考えた宇宙船やその機能を発表してもらいました。
みんなの発表をご覧ください。
どの宇宙船も、「ウーブレック」を採取して帰還してくれそうです。
最後に振り返りのレクチャーです。今回のワークショップは、実はプロの科学者が実際に行っていることをみんなに体験してもらっていました。
火星に送られた「バイキング1号」も「調査」、「科学会議」「宇宙船設計」の科学的手法を使っていたことを例としてご紹介。
科学者になるのは難しそうというイメージがあったかもしれませんが、みんなもできていたんですね。
「何?」「どうして?」という探求心が芽生えたら、みんなはもう科学者です。
科学が大好きなみんなが、どんなことでも今日何かを持って帰ってくれたらとっても嬉しいと思っています。