公開:2023.06.29 11:23 | 更新: 2023.06.29 02:25
(開催日:2023年6月24日)
学校の学びとは少し違う!今回開催したイベントは当館でも何度か取り入れている、カリフォルニア大学考案の「GEMS」を活用したプログラム。GEMSは、子どもたちが想像力と創造力を使って、自分たちで結論を導き出していくことを大切にした、アクティブラーニングプログラムです。今回は事前予約制・先着順で、ご案内開始後すぐに席が埋まってしまいました。
子どもたち同士でグループを作り、ウーブレックという謎の物質を皆で触れて性質を調べていくところからスタート。
この「ウーブレック」は、銀河系にある「ウーブレック星」から探査機によって採取された謎の物質という設定。みんなは宇宙科学者で、この「ウーブレック」の性質を確かめ、科学会議を行い、ウーブレック星に向かう宇宙船を設計して発表するミッションが与えられています。
ウーブレックを触ると、それまで緊張していた子どもたちもワイワイと賑やかになり「なんやこれ⁉」と声が続々と聞こえてきました。
性質を調査するために五感と鉄球やスーパーボール、お玉などの道具を使って、柔らかいのか硬いのか?液体なのか個体なのか?匂いはするのか?などなど、グループ内の一人が記録係となって性質調査をまとめていきます。
「手をゆっくり入れると沈む」「固まると粉っぽくなる」「鉄球が沈んでどっかいった」「表面がつるつる」などなど、色んな調査報告が各グループから上がってきました。
科学会議では、各グループから発表された報告をもとに、「それが本当にウーブレックの性質といえるかどうか?」を話し合い、参加者の3/4が同意できるものを「ウーブレック」の性質と決めました。
会議でウーブレックの性質を決めたら、次のミッション「ウーブレックを採取する宇宙船を設計し発表する」がスタート‼
ウーブレックで覆われた星を調査するための宇宙船を設計します。宇宙船に必要な要素は4つ。
①乗組員をのせて ②ウーブレックの海に着水でき ③星全体を探検・調査した後 ④再び飛び立てる
この4つを踏まえた宇宙船を、グループで意見を出しあって設計し発表してもらいます。
さて、発表の時間です。私たちスタッフもどんな宇宙船ができたのか、とてもワクワクしました!
「宇宙船に手が付いていて、それを動かしてウーブレックを採取します。」
「手は伸びるんですか?」
「伸びます!」
「伸びるんや」
グループの発表を聞いて自然と声が漏れる光景は、子どもたちの興味や関心が高いことが伺えて、嬉しく思いました。また、子どもたちの発想力や科学知識の高さに驚かされました。
仮説を立てて実行していく→調べてわかった性質をもとに設計する。
グループによって、全然違う宇宙船がたくさん発表されて、とても楽しい時間でした。どのグループもウーブレックを採取して、無事に帰還できそうでした。
今回のプログラムは、調査して調べたことを、話し合って定義を決め、仮説を立てて実行していく。実はプロの科学者が実際に行っていることをみんなに体験してもらっていました。
科学者というと難しそうなお仕事のイメージがあるかもしれません。しかし、このプログラムで科学的手法を学んだ皆さんは科学者の卵です。今日の学びを色んなところで活かしてもらえると嬉しいです。
「ウーブレックの科学会議をしたのが楽しかった」「楽しいし良かったし学習できた」「はじめてだったので凄く楽しかったです。はじめは緊張したけれど、どんどん慣れてきました」などなど、開催後にお声をいただきました。こちらこそ、参加してくれてありがとうございました。素晴らしい時間を共有できて楽しかったです!
当館では下水道のことはもちろん、生活で使用する水のことや、水環境に関わることをテーマにしたさまざまなワークショップを開催しています。
まだ来たことがないという方は、ぜひ一度お越しください。学校とは少し違った、経験や体験ができるかもしれません。お待ちしております。